今月の別冊チャンピオン/『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 外伝』(乙女座3回目)

  • 亡き母を生き返らせるために永遠の命を授かる…冥闘士アタバクの誘いに乗った盗人アヒンサー。彼を取り巻く無数の黒い腕は、アタバク本人の冥衣が有する多碗であった。しかし約束の永遠とは、アタバクに取り込まれてのこと!八感を備えた魂を食らうための甘言だったのだ。生前ばかりか亡者の魂となってすら格の高い者に奪われる弱者の理を嘆きつつ、アヒンサーはアタバクの冥衣に塗り込められてしまった…。
  • 旧知のアヒンサーを騙し喰らう、悪鬼アタバクの名に似つかわしい外道の所業に憤る乙女座アスミタ梵字光は、しかし本体ではないアタバクの姿を素通りする。苦痛も快楽も亡者を意志のない亡者にしかしない…生き神を自称するアタバクの目指す救いの真理とは、亡者はおろか冥王ハーデスら神々すら取り込んで自身を極楽浄土そのものとすることであった。対立する二人の坊主の論戦に割って入ったのは天暴星ベヌウの輝火!場を譲って退散するアタバクに代わって、戦いを再開する輝火の炎の十字「クラシファイアンク」がアスミタを磔にする!アスミタを焼き尽くすはずの炎のアンクはやがて梵字に形を変え、炎の中に…輝火の亡き弟・翠が?自分のために傷つく兄を見かねて自害した弟が、なぜ生きながらえると輝火を責める!
  • それはアスミタが見せた、弟を死なせた自身を責める輝火の痛み。失った母の手をつかもうとあがくアヒンサーが輝火に思い出させた、失った弟を探す輝火自身の彷徨。冥闘士となって得た不死は、痛みからの逃走か、痛みを味わい続ける自己断罪の道か…その暗黒の輪廻を、アスミタの「天魔降伏」が撃つ!次によみがえる時は己の理を行くだろうと予言して。
  • 自らの館でアスミタを迎えるアタバク。背後には、食らった亡者の魂の顔が浮かぶ…さながら地獄絵図の曼荼羅を掲げて。もはやそんなアタバクを滅すべき真の悪と断じたアスミタも自らの曼荼羅を展開する。これぞ、攻防一体の戦陣「天舞宝輪」!悪鬼討滅への秒読み、感覚剥奪の幕を開けるのだった。
    • アヒンサー冥闘士スカウトで新作冥衣3種類目かと思ったら、大ボスの使い回しだったでござる。
    • アタバクの多碗に取り込まれる冥王軍想像図にて、パンドラさん外伝初顔見せ。この図見たわー、新ルパン1話でマニュピレータにこちょこちょされる峰不二子でなー。
    • 場所が地獄だけに、六道輪廻は使わなかったか。ルーラで今いる街に着地するようなもんですし。