今月の別冊チャンピオン/『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 外伝』(牡羊座編5回目)

  • シオンの牡羊座継承を阻むべく、先代アヴニールの記憶世界で待ち伏せていた時神カイロスの分身。だがアヴニールの想いをも受け継いだシオンはこれを打破し、蟹座マニゴルドの冥界波で生身の肉体へ帰還する。結界外側の分身がなおも自爆攻撃で道連れを図るも、シオンはこれをクリスタルウォールによってしのぎきる。聖衣封印に失敗したカイロス本体…だがしかし、歴史改ざんの機会を諦めることはなく…。
  • 街を半壊させる自爆からも生還したシオンたちだが、少年化したケンタウオス座ユーゴの体がみるみる老いてゆく。街を閉じ込めていた「時の牢獄」が分身カイロスとともに消失したからこその、必然の別れ。アヴニールとともに2度の聖戦を生きたユーゴは、牡羊座聖衣を直し継ぐシオンの意思を見出して戦友のもとへ逝く。初めて現実の死別を知るシオンは、一方で悼みよりも神の分身すら制しきれなかった苦渋と向き合い前を向くマニゴルドに聖戦の生き様を教えられる。それが老いたハクレイ師や教皇セージが知り得た未来を変える方法…望み願いながら時を辿ることなのだ。
  • 20年後…聖戦から14年。五老峰で魔星封印を見張る童虎から、魔星のひとつが復活した報せを念で受け取るシオン。馴染のある小宇宙の「それ」が聖域に降り立つや、ハスガードを継いだ牡牛座テネオの弟子たちが凍りつく…「時が止まったように」。聖域を「時の牢獄」に包んだ悪魔の名は「カイロス」!双子座アスプロスに神の道で砕かれた肉体を復元し、乙女座アスミタの遺した数珠封印から逃れ出たカイロスの目的は、最後の分岐点の制圧。再建途中の聖域を潰せば、後の「神殺しのペガサス」は誕生せず…どこかに生き延びたこの時代のテンマに利用価値が確定するのだ。カイロスは天界転覆の罪を問うテネオの先制グレートホーンを軽やかに躱しながら不遜にも言う…自分は許される、神ゆえに、と。
    • 聖衣ゲットできれいに終わることもできたシオン編に、聖戦アフターでの延長戦突入。新企画『聖闘士星矢-黄金魂 soul of gold-』も始動したし、もうちょい引っ張るのはそんな事情かの。そっちの告知を優先したかは不明ですが、13巻告知は巻末予告に触れるのみ。秋田書店HPには13巻6/8発売とあります。