- キャスト情報(敬称略)
- 藤枝梅安:小林桂樹
- 小杉十五郎:柴俊夫
- おもん:神崎愛
- おせき:賀原夏子
- 音羽の半右衛門:中村又五郎
- 彦次郎:田村高廣
- 白子屋菊右衛門:島田正吾
- お八重:風間舞子
- 稲沢文蔵:川辺久造
- 守山の繁造:堺左千夫
- 鵜ノ森の伊三蔵:和崎俊哉
- SGMの村上チーフは、白子屋一派の仕掛人。病人を装って梅安に仕掛けるが…。
- 北山彦七:真田健一郎
- 山城屋伊八:中村又蔵
- 田島一之助:藤堂新二
- おくら:若松和子
- おしま:鷲尾真知子
- 茶店の内儀:由起艶子
- ショッカー怪人アリキメデスの声など。田島一之助が梅安の評判を聴き込んでいるところ、病人を装った伊三蔵を目撃する場面で登場。
- おたよ:木村有里
- 光念和尚:福原秀雄
- 深川屋利吉:野本博
- 常太郎:東大路昌弘
- 政七:佃文伍郎
- 弥市:門田俊一
- 武吉:見妙志郎
- おしげ:加賀美博美
- 男A:秋野陽介
- 山城屋女中:那須のり子
- おだい:川口節子
- ナレーター:芥川隆行
- 小林桂樹版第7弾はシリーズ最終作。原作はこのあとも2冊出てます(作者他界により未完)が、第2弾から引っ張ってきた白子屋との対立にケリがつくので、区切るのに丁度よい。
- 決戦の流れは若干改変されているが、程よく緊迫した流れが加味されている。
- 原作は「梅安独断先行(彦さん&小杉、慌てて支援に向かう) → 梅安堂々と勝手口から上り込んで白子屋暗殺 → おしまが密かに解除した屋根隠し窓から、彦さん&小杉が侵入、撤退戦で梅安を脱出させる」というもの。
- 本作は「おしまの隠し窓工作が発覚 → 梅安独断先行(彦さん&小杉、慌てて支援に) → 隠し窓工作に気付いていた白子屋は、彦さん&小杉を迎撃 → 堂々と勝手口から上り込んだ梅安、混乱に乗じて白子屋暗殺 → 隠し窓から退散」と改変。おしまの工作を見破られたことで白子屋の警戒を促してしまうが、結果的に梅安の侵入への陽動になっている。
- メインゲストは白子屋だが、もうひとりのキーパーソンは、藤堂氏演じる用心棒・田島。偶然看病してくれた恩から、梅安を襲う味方に邪魔立て。隠し窓の件で竹叩き拷問にあうおしまを「死んでは元も子もない」とフォローする場面も追加。原作では梅安撤退の陰で同僚・北山と相打ち。先の刺客の邪魔も含めて梅安は援軍が以前診た患者とは気付かず仕舞いだったが、本作での田島は侵入した梅安を白子屋の部屋にまで案内し、事後に駆け付けた北山を斬り捨てた上で梅安に一礼・立ち去って生存している。(案内するよう詰め寄った梅安が田島を覚えてたような描写は無い)
- ところで、本ドラマシリーズでは必ずオミットされる原作要素がある…男色である。原作では度々男色浪人が登場。田島も原作では北山とそういう関係(北山の方がベタ惚れ?)だったりするが、こっちの北山は田島を侮るような発言もあり、仲がいいとすらいえない模様。原作の田島は北山と辻斬りを楽しむキャラだったが、そこもカット。殺人鬼ホモが恩義に揺れるシチュもスリリングではあるが、色々とクリーンになったおかげで恩返しをして生存するという後味は良い。
- というわけで小林桂樹版再視聴終了。初期は複数短編を人間配置を置き換えてつないだりしてツギハギ感あったけど、原作が長編化するにつれ話のまとまりも2時間枠に最適化。原作展開をアレンジする余裕すら出てくるほどの好シリーズになりました。まあ、本放送のインターバルは3〜4か月(長くて半年)だったし、連続して撮ってる分こなれてくるでしょうね。連続シリーズ2009の出来が証明しているように、現行の必殺も年イチじゃなくもっと短いスパンでやってくれれば向上するのにね〜。作り手が作り方を忘れないためにも、時代劇を絶やさないでいてほしいものです。