今週のチャンピオン/『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 外伝』(山羊座9回目)

    • 重大発表の中身は、新創刊「別冊少年チャンピオン」への移籍でした。即ち、週刊でのレビューも今回限りとなりますのでご了承ください。
  • 山羊座エルシドに敗退したフェルサーを見限り、その身体から抜け出た夢神ボペトールが闘技場の空を覆う!割れた空に覗く、門の並び浮かぶ邪神の故郷・夢界。神話の時代にもそうしたように、ボペトールはこの陽炎都市ごと、人々を眷属の糧にする目論見だったのだ!観客はおろかエルシドたちの熱気も吸い上げられてゆく。
  • ボペトールは町の核となった峰の似姿の美姫を、今後も利用する腹だ。夢神の故郷帰還を…この場の人々の心と夢をエサにすることを、防がねばならない!抗戦の意思を見せるエルシドに牙の矛先を変えたボペトールは、その熱気と生気を直に奪う!心萎え、拳も緩み薄れゆく意識の中で、夢神の抱く峰の似姿に問う…これがあの日の無念が呼んだ惨劇なのか。エルシドの心に、返るはずのない答えが響く…この夢を終わらせろ、今の彼女の夢は…。
  • …聖剣となったエルシドを見ること!裂ける夢神の喉笛!!エルシド自身が夢と熱をはらんだ道なれば、それは奪いつくせるものではない!手刀で真っ直ぐ貫き通された夢神の断末魔とともに、生気が戻り、消え行く闘技場から避難する人々。エルシドの目には、故郷の着物に身を包んだ峰の幻。あの日死にゆく峰に、泣くことも告げることもできなかった言葉…エルシドが聖剣になる、その夢を必ず叶えるとの答えを送ると、峰の幻は三つ指をついて消えて行く。残されたのは、一振りの錆びた刀。峰は次の夢を思っていたというのに、その刀が見る過ぎた夢を蘇らせようとした愚挙を悔やみ、フェルサーは償いと己の道を探しに立ち去っていった。
  • カタラニアは陽炎都市の名のとおりに霧消し、跡地の元の砂漠を帰途に着くエルシドが眺めている…旅装束のラカーユを伴って。鍛冶職人の跡取りとしての無才を自覚したのもあるが、エルシドの戦いを見てなお、常人に耐え難い聖闘士の厳しい道を選び志すという力強い笑顔に、逃げは許さんとエルシドは行く道だけを見て釘を刺す。必ず追いつくと宣言するラカーユのまなざしも前だけを向く。聖域の、射手座の男をとりまく同志と進む道へ…。
    • 最後の逃げるなっつー台詞は、ラカーユより自分に言い聞かせてる感じ。
    • ラストシーン遠景に射手座シジフォス。隣に髪型でわかる帆座ツバキ…ラカーユには先輩だったか。ラカーユはこの歳で修行始めて数年でランク白銀(船尾座)とか、伸びが速いな!アルゴ星座の三部下の最年少・羅針盤座ラスク(青銅)はいるのかいないのか不明。
    • さて…移籍の話に戻そうか。蠍座編のときの途中休載も、担当編集が気を遣って休みをくれたという話だったから、手代木先生の体力的に週刊はキツくなってきたんでしょうなあ。今年に入ってからも一度休んでるし。山羊座編の夭折した峰っつーキャラも、そういう心境から生まれてきたのかな。お身体をいたわって、願わくばこの外伝の道を完走していただきたいものです。
    • 月間となると、単行本1冊分までに3〜4回?これまでの2ヶ月で1冊ペースより、確実に完結が遠のくな…。再開の別冊創刊号は6/12発売。山羊座編の単行本もその頃くらいでしょうし、ひと月前後も空虚に耐えねばならんのか…。
    • そんな感じで、LCを応援すべく、というか作品から受けた熱気を自分なりに盛り上げて伝えるべく連ねてきたあらすじ書きも、本日で一旦終了です。月間だと1回あたりのページは増えるし、簡略に…なんて台詞は本伝終了&外伝決定の折にも言ったな(苦笑)。週刊の方は、ND再開まで記事にすることはないですな。それも結構待たされそうではありますが…。
    • あと、別冊版のトップバッターは天秤座童虎じゃ。また予想が外れたのう…。