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- 家政婦さんは見たザンス!(byテラザウラー)
- 18世紀、フランス。当時メイドだったフローライトという女性の回想で語られる物語。屋敷の女主人・ガーネットの誕生日を祝う仮面舞踏会にて、フローライトは涼しげな長髪の貴公子に胸を躍らせるも、貴公子がブルーグラードのセラフィナ嬢の連れと知って落胆。
- そんな折、フローライトは公爵の息子ジェットに飲み物をかける不始末を咎められ、割れたグラスの上で踏み敷かれる。下位の者を虐待するというジェットの蛮行を止めたのは、先ほどの貴公子。さながら氷の魔術師のごとく…「カリツォー」とささやいただけでジェットの動きを止め、酔いのせいにしてその場を収めた貴公子の名は、デジェル。
- 「雪解け」の名を持つ貴公子は、ギリシャからセラフィナのツテで同伴を願い出たという。目的は、民も敵も宝石のような美しさで統べると言われる当家の女主人・ガーネット。姿を見せたその婦人の美声は、その場の全員を跪かせるほどに…わずかにめまいを覚えたデジェルを除いて。後に始まった、血も凍る惨劇とは…?