- 催眠呪縛をようやく逃れたカルベラの目の前で、事切れた蠍座カルディアにとりすがって泣くサーシャ。だが…なかば消し炭となった身体で、世界滅亡が潰えた神官ウェスダはテスカトリポカに最後の命令を下す。せめてもの道連れとすべく、その場全員の滅亡を!
- ウェスダを焼いてなお迫る滅びの火に、カルベラが死を予感した時…光を挿す勝利の杖・ニケ!未来を怖れず、自分の力を怖れず…カルディアの生き様に戦女神の使命を呼び覚まされたサーシャが、アテナの名において破壊神を封印する!
- 滅亡の脅威は絶えた…カルディアの半生とともに。満ち足りて安らかなその死に顔に悲しみを新たにするサーシャを見て、カルベラはケツアルクアトルの巫女としての力を開放する。滅亡の黒き獣とともに監視者として遣わされ、世界新生を見届けたら宇宙へ還る白き有翼の蛇…その膨大な生命力を亡骸の心臓に口移しで吹き込み、生贄印の牙を吸い出すと、果たしてカルディアは蘇生。滅びの日は過ぎ去り、明日の朝日とともに良き風が訪れた…。
- 数日後。カルベラはサーシャたちの宿命に想いを馳せ、また疲れた心を休めに来るのを待ちつつ、酒場を再開する。聖域では、水瓶座デジェルとともにアテナと初の拝謁に呼ばれたカルディアが(叱責のひとつも言いたげな射手座シジフォスを横目に)謁見の間へ通されると…。
- あの日…カルディアの子供っぽい向こう見ずさに、離れた幼馴染テンマの面影を見出して…自分のマントにすがりついた少女が微笑む。2人はともに聖戦を生き場所と誓うのだった。