『500ページの夢の束(Please Stand By)』鑑賞

  • 自閉症の女性がシナリオコンテストへの持ち込みを決意して、施設を抜け出し遠くロサンゼルスへ旅するコメディタッチのロードムービー。地元1館のみで、ひと月遅れ公開なので今日見てきました。
  • 普通のドラマですが、応募するシナリオの題材がスタートレックなので、当然劇中でも大きくフィーチャーされます。
  • 主演はダコタ・ファニング。こないだ偶々トム・クルーズ宇宙戦争を見たら娘役の子でした。他に主役ウェンディの姉役が『スター・トレック イントゥ・ダークネス』でのキャロル・マーカス役だったり、ベンチで寝泊まりするウェンディに毛布を掛けるチケット係りの女性がERのウィーバー先生(ローラ・イネス)だったり。
  • TOS本編の引用は「異次元空間に入ったカーク船長の危機」からのみ。ヒロインが構想するシナリオのイメージ場面では、この話の環境スーツを再現しています。
  • 日曜は赤セーター…マズイ!TOSで赤シャツはすぐ死ぬモブ乗組員の装い!その色の服で旅立つのは危険だ!
  • 早速足を引っ張る愛犬。何かで挽回するかと思ったら、そんなことはなかったぜ。
  • 本家の通信士ウラは辞書を片手にクリンゴンと会話したが、ロスではクリンゴン語ペラペラの巡査がコンタクトしてくる。(当然ヒロインもペラペラ)
  • そんな感じで次々と難題が降りかかりますが、ヒロインは持てる知恵を尽くして解決を探ります。オチを言えばサクセスストーリーでは終わりません。しかし、苦難の中で発揮する意志力が、最初から最後までヒロインをもがきつつも前に進ませる最大の武器となる。最大のジレンマである姉との交流も進展していく。フィクションのようにはいかなくとも、知恵と勇気があれば現実もトレックしていける…そんな前向きなお話でした。