今月の別冊チャンピオン/『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 外伝』(乙女座2回目)

  • ヒマラヤ山脈。ジャミールから魔星の降臨先を探りに来た少女戦士(後の鶴座聖闘士)ユズリハは、雪の山腹に邪気をみなぎらす鬼神の仏像を見出す。吹雪はおろか逸るユズリハの拳をも弾くそれは、弱者を食らう「荒野鬼神アタバク」の像。ジャミールの長・ハクレイが封印するも邪気は数日で漏れ出すといい、根源は黄泉比良坂のさらなる奥…生者が手出しできぬ冥界に在る。生身でそこへ到れるのは乙女座のアスミタのみ。ユズリハは超然としたアスミタの参戦を訝るが、ハクレイはアテナ=サーシャとの対面を経たアスミタが動くと確信していた。
  • はたして冥界に現れ、行きがかりで旧知の盗人・亡者アヒンサーを救ったアスミタ。冥界の掟により、僧でもないのに苦行から逃げられぬ普通の亡者たち…その中でなぜかアヒンサーだけが、七感以上の感覚を備え自我を保つ。自我のある自分なら、病で先だった母を救い出せる…アヒンサーはあてどなく血の池に飛び込む。突然、その血の池が黒い火の海に?黒炎の放ち手・天暴星ベヌウの輝火、襲来!輝火には、迷う亡者アヒンサーは憎むべき惰弱。それと群れる乙女座も惰弱。輝火の本質も迷い人と見立てるアスミタを、黒炎「コロナブラスト」が襲う!
  • 輝火の攻撃を倍返しで反射するアスミタだが、倍の反撃を防御もしない輝火の連打は徐々にアスミタの防御を抜け始める。二人の攻防を見守るアヒンサーに声をかけたのは、玉砕攻撃で消滅したはずの冥闘士・影法師!?湯水と使い捨てる命があるなら亡者たちに施せとかみつくアヒンサーに、影法師は囁く…母を救いたいなら、不死になって永遠の命を分けてやれ、と。さらに針山の贄と化した亡き母の幻影をアヒンサーに見せつけ煽る復活影法師の正体は、此度の黒幕・アタバクであった!
  • その時、針山地獄の幻影空間に割って入る魑魅魍魎!輝火との攻防のさなかにもアヒンサーを気遣っていたアスミタの介入!だがアヒンサーは既に不死の誘惑の虜となり、背後から黒い多碗の鎧にまといつかれて…?
    • 迷える子羊争奪戦の様相。悪堕ち展開が、奇しくもΩとかぶっちゃってますが。
    • 一輝VSシャカのオマージュって、LC本伝読み返すとテンマに六道も感覚剥奪もやっちゃってるわけで。一輝オマージュの輝火にはそのままやらず、アヒンサーが説法の標的になる目も出てきたような。
    • 次号が出る前の4/8には外伝コミックス7巻(獅子座レグルス編)発売。