東京滞在 2日目 〜 映画5作目吹替え時期の謎

  • コミケの方は興味薄めのジャンルがメインだったので、調べ物優先で国会図書館へ行ってきました。
  • 本題に入る前に下記の年表をご覧ください。
時期 作品 カーク役 スポック役 マッコイ役
1987/03/07 映画4 日本公開
1988/06/03 映画3 日本テレビ放映 矢島正明 瑳川哲朗 山内雅人
1989/06/09 映画5 本国公開
1989/06/24 映画5 日本公開
1991/01/02 映画4 フジテレビ放映 大塚明夫 大木民夫 江角英明
1991/12/06 映画6 本国公開
1992/02/29 映画6 日本公開
(時期不明) 映画5 (発売時期不明) 筈見純 仁内建之 嶋俊介
(時期不明) 映画6 (発売時期不明) 大塚明夫 吉水慶 仁内建之
1998/11/10 映画1〜6二ヶ国語対応レーザーディスク発売
    • 3作目までは、矢島さんをはじめTVシリーズのキャストに準拠・ないし近い声の面々でしたが、4〜6作目は一貫性がありません。カーク役は明夫さんから筈見さんに替わって、また明夫さんに変更されています。
    • で、先日入手した5作目のレンタル落ちVHSビデオ(字幕)に貼り付けられていた、店の整理用シールに「90/01/25」との日付が。これがソフトの発売日だとすれば、日本公開から約半年と順当な時期であります。
    • ここで上記年表の4作目のTV放映時期を見てください。5作目ビデオの日付より後になっていますね?仮に、字幕ビデオと同時期に日本語版ビデオが製作されていたとしたら?カーク役の 明夫さん→筈見さん→明夫さん という作品順での不連続は、日本語版製作順で見ると 筈見さん→明夫さん→明夫さん となり、少なくとも6作目は4作目TV放映版に準拠したのではないか…という推測が成り立つのです。
  • というわけで今回、国会図書館に来た目的は「当時のビデオ情報誌から、5作目字幕ビデオの発売時期を特定する」「そこから日本語版ビデオの発売の有無を確認し、日本語版製作順の前後を裏付ける」でした。
  • 当時の『ビデオでーた』を何冊か閲覧した成果:「5作目字幕ビデオの発売時期=レンタル開始日は90/01/26」「日本語版ビデオの発売の有無=不明」…以上…!
  • いや〜、土曜日で閉まるのが早かっただけに、朝一で行ってたら十分借りられたんでしょうけど、2日目の朝からもうヘバリ気味で出遅れたし。
  • 改めて98年のLDに封入された解説紙を見直すと、5作目が「AIR LINE(機内)にて上映」、6作目が「CICビクタービデオ製作」とあるだけで、日本語版製作時期に言及されていないんですよね。後者はLD発売元のパイオニアではない、ビクターが作っている日本語版ビデオが事前に存在したのは間違いないとして、5作目の日本語版=機内上映版は、LDに収録されるまで商品化されていなかった可能性も考えられます。
  • ただ、件の字幕版レンタルの時期には、他の洋画で日本語版の発売予定がアナウンスされているものも散見されましたので、機内上映版が同時期に作られていた可能性は低くはないと考えます。