- 幼馴染3人の出会いを手の上で躍らせてきたかのような杳馬に怒るテンマ。だが、杳馬にとっては渦巻く人間模様が呼ぶサプライズこそが欲するところなのだ。例えばそれは、宿敵の妹として誕生した女神アテナのような。
- 杳馬が悪意を持って「策」と揶揄した女神の行動は、ハーデスの依り代を人のままに聖戦を回避しようという願い。聖域での手厚い発育ではなく、貧民街での痛みを伴いつつ次へ進む人としての生は無駄ではない、幸せであったとアテナ＝サーシャは曇りない笑顔で答える。その在り方に、父・杳馬の言葉に翻弄されかかったテンマも決意を新たにするが、杳馬は聖戦の新たな趨勢を傍観すべく姿を消す。予想を超える3つの運命の渦…もう一人・冥王の隠す渦の存在を予期して…。
