なぜメ・ギャリド・ギは「7号」なのか(仮面ライダーディケイド)

  • スーパー平成ライダー大戦という趣の『ディケイド』。各ライダー世界をダイジェスト気味に巡るため、オリジナル世界より設定も改変・省略されています。元々設定が緻密なクウガだけに、気になった表題の差異についてちょっと考察してみます。登場させるのがギャリドだった意味はあまりなかったけど、「7号」の数字が気になったので。
  1. ディケイド世界のメ・ギャリド・ギ
    1. 未確認生命体第7号(ディケイド世界のグロンギ怪人における画面登場1体目)
    2. 小野寺クウガトライチェイサー借用、4大フォーム習得済み、2話でのマイティキックは非強化型、金の力(ライジング)習得前。
  2. 原作世界のメ・ギャリド・ギ
    1. 未確認生命体第24号(画面上に登場し、倒された順では8体目)
    2. トライゴウラム最初の対戦相手として、トラック車を駆る。五代クウガトライチェイサー借用、4大フォームと強化マイティキック習得済み、金の力(ライジング)習得前。
      • う〜ん、ゴウラムはこの世界では「別の形」で登場するのがわかっているので、あえてここでギャリドを使い切った?でもなぜ7号?
  3. 1体目が7号?の疑問・なぜそんな半端な数字なのか?
    • 間に8・9号を入れて、ディケイドを未確認10号として誤認させるため。というのは、平成10号ライダーにひっかける程度の洒落でしかない。それならあの場ですぐにディケイドを変身させて10号にするため、ギャリドを9号にカウントしてもよかったのでは?
    • ダイジェスト世界なので、登場数も縮小した?…というのも大した理由ではないだろう。原作でも活動したという設定だけで登場しなかった未確認もカウントに入っている。原作どおり24号でもいいはず(次回で大ボスが出ることを思えば、もっと後の数字でもいいくらいだ)。ただ、この世界の小野寺クウガは精神的に発展途上の人物。あまり強化が進んだあとだと、それなりに心も鍛えられているだろう。それでは成長を描く余地がない。しかし、今回第2話でクウガの4フォームを習得済みとして紹介する必要があった。即ち、ある程度戦闘を経験済みにしておく必要があった。
    • この世界の新聞写真を見ると、同時に写っているシルエットから原作1号のズ・グムン・バと原作22号のズ・ザイン・ダが登場済み。ここで、小野寺クウガの警察側認識番号が、原作と同じ4号であることに注目しよう。原作では1号に応戦するために五代が変身したのが初期状態の白のクウガで、警察には2号と呼ばれる。その後3号との対戦で赤くなったクウガが4号だった。
    • こちらの小野寺クウガも、1号に対抗するために変身したとすれば2号で白のクウガか…いや、グムンが原作どおりに1号なら、同時に存在を写真に撮られたザインは2号か3号で白のクウガと前後するかもしれない。あるいは、小野寺クウガは初戦から赤だった可能性もあるので、4号として認知されるまでのグロンギ登場数は2〜3体と推測される。すると、今回7号が登場する前に出現したグロンギは、5・6号と合わせて4〜5体となる。原作では能力の異なる怪人に新フォームを発現させていた。4フォームを1戦ごとに発現したとすれば、最低4体というのは必要な数字なのだ。トライチェイサーを貸与されるためには、ズ・メビオ・ダのような俊敏な敵とも出会っていなければならない、とするなら最低5体。小野寺クウガが最初から赤だったとしても、今回の7号までにピッタリ収まる数字なのである。「7号」がディケイド初登場怪人なのは、4フォーム経験済みという時点を考慮した数字と考えられるのだ。(なお、白が認識されており、強靭なザインへの決まり手が原作どおり強化マイティキックだとすると、4フォーム全て出揃っているかどうかカツカツの数字。この世界のザインはタイタンフォームで倒されていると推測される。だとすると今回のキックが強化版でない説明もつく)
  • 長くなったけど、大胆な改変に見えるディケイドのクウガ世界が実は細かく考えられてるんじゃない?という結論でした。この先の各ライダー世界がどうアレンジされているか、楽しみに見守りたいと思っています。